パッケージOEMの上手な使い方:自社らしさを保ちながらコストを抑える方法

はじめに

オリジナル商品制作では、中身だけでなく「どのようなパッケージで届けるか」も重要な検討ポイントになります。
とはいえ、一から箱や資材を設計すると、初期費用やロットが大きくなりがちです。
そこで選択肢になるのが、既存型や実績のある仕様を活用できるパッケージOEMです。
このコラムでは、自社らしさを守りながら、OEM・ODMを活用してコストとリスクを抑える考え方を解説いたします。

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パッケージOEMで広がる可能性

パッケージOEMを活用する場面

パッケージOEMは、「箱を一から作るのは負担が大きい」「とはいえ汎用品のままではブランドらしさが出しにくい」という場面で、選択肢の一つとして挙げられます。
たとえば、フルオーダーで作るスーツではなく、あらかじめ型が決まっており、その中から選択していくイージーオーダースーツのように、既存のベーシックなものから、サイズや用紙、表面加工、印刷デザインを自社仕様に変えていくイメージです。
インテリア雑貨やアロマディフューザーのように、ギフト需要が多い商材では、外装次第で「選ばれ方」が変わります。

役割を整理して進める

パッケージには大きく「保護」「情報提供」「ブランディング」という三つの役割があります。
OEMで相談する際も、どの役割を優先するのかをはっきりさせておくと設計がスムーズです。
輸送リスクが高い商品であれば保護性能を優先し、店舗での競争が激しいカテゴリーなら棚での視認性や世界観づくりを重視するといった具合です。
「何を守る箱なのか」「何を伝える箱なのか」を共有することで、過度な仕様になりすぎず、自社に合ったパッケージ像を描きやすくなります。

自社らしさを保つ設計の考え方

世界観をそろえるデザイン軸

自社らしさを出すうえで、大きなポイントになるのが「世界観の一貫性」です。
ロゴやカラーだけでなく、フォント、余白の取り方、写真のトーンなどを揃えることで、複数の商品を並べたときにもブランドとしての統一感が生まれます。
パッケージOEMでデザインを依頼する場合は、既存のカタログやウェブサイト、他のオリジナル商品制作の事例を共有し、「この雰囲気から外れないこと」を最初にすり合わせておくと安心です。
細部の演出はOEM先に任せつつ、軸となるルールは自社側で持っておくイメージです。

変える要素と変えない要素

長く販売していきたい商品ほど、「変える部分」と「変えない部分」をあらかじめ決めておくことが重要です。
たとえば、箱の形状やロゴの配置、基本カラーは変えずに、シーズン限定の帯やシール、コピー表現で変化をつける方法があります。
こうして土台を固定しておくと、シリーズ展開やリニューアルを行ってもブランドの印象が大きくぶれません。
また、OEM・ODMで新しい商品を増やす際にも、同じルールでパッケージを設計できるため、「いつものブランド」として覚えてもらいやすくなります。

コストを抑える進め方と注意点

コスト構造をざっくり把握

パッケージのコストは、用紙・印刷色数・表面加工・型や版の初期費用・ロット数など、複数の要素から成り立っています。
すべてを一気に最適化しようとするのではなく、まずは「どこを削らずに残したいか」「どこなら調整してもよいか」を整理するところから始めると、OEM先との打ち合わせがスムーズです。
たとえば、ブランドカラーとロゴまわりは優先して守りつつ、内側の印刷や過度な特殊加工は控える、といった線引きなど、ざっくりとした目安でも共有しておくといいでしょう。

小ロットと長期運用のバランス

在庫リスクを抑えるため、小ロットでのパッケージOEMを希望されるケースも増えています。
一方で、ロットを分けすぎると単価が上がり、結果としてトータルコストが高くなる場合もあります。
そこで、「初回は控えめな数量で様子を見る」「好評であれば、デザインはそのままにロットをまとめる」といった段階的な運用が有効です。また他の商品と共通の箱サイズを使えるようにしておくと、将来的に余剰在庫が出た際も流用しやすくなります。
無理に一度で正解を出そうとせず、「試しながら整えていく」前提で設計することが大切です。

まとめ

パッケージOEMを上手に活用するポイントは、①箱に期待する役割を整理すること、 ②ブランドの世界観を崩さないデザイン軸を決めること、③変える部分と変えない部分をあらかじめルール化すること、④コスト構造を大まかに理解し、優先順位をつけて調整すること、⑤小ロットと長期運用のバランスを取りながら進めることです。
オリジナル商品制作やOEM・ODMで商品の中身を工夫するのと同じように、パッケージも「長く付き合っていける形」に整えておくことで、在庫リスクを抑えつつブランド価値を高めることができます。
すでにお持ちの商品パッケージを見直す際にも、これらの視点をチェックリストのように活用してみてはいかがでしょうか。

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